ベトナムへの転職(就労ビザ・暮らし/生活)

海外転職:ベトナムでの生活と暮らし

海外転職:ベトナムで暮らす

経済成長と文化的親和性、日本人にとって注目の生活拠点

経済成長を続けるベトナムは、海外転職先としてだけでなく、生活拠点としても注目を集めている国です。物価の安さや親日的な国民性、文化的な親和性により、日本人にとって暮らしやすい環境が整いつつあります。では、実際の治安や文化、生活環境はどうなのでしょうか。

親日的な国民性と文化的な親和性

ベトナムは親日国として知られており、日本人に対して非常に友好的な国民性を持っています。日本語を学ぶ学生も多く、2023年時点で日本語学習者は約17万人に達しています。また、日系企業での就職を目指す若者も増加傾向にあり、日本文化や製品への関心も高いのが特徴です。

国民の多くが仏教徒であり、宗教的な価値観や生活習慣においても日本と共通点が多く見られます。こうした文化的な親和性は、日本人にとって安心して暮らせる要素のひとつです。

新興国市場での実務経験が積める

ベトナムはASEAN諸国の中でも経済成長が著しい国であり、製造業・IT・物流・サービス業など多様な分野で日系企業が進出しています。こうした環境で働くことで、新興国特有のスピード感や柔軟性、現地マネジメントの経験を積むことができ、グローバル人材としての市場価値が高まります

物価が安く、生活コストを抑えられる

ベトナムの物価は日本の約1/3〜1/2程度とされており、家賃・食費・交通費などを大幅に節約可能です。たとえば、家具付きのサービスアパートメントが月5〜7万円程度で借りられローカルレストランでは1食200〜300円で食事が可能です。

海外転職:ベトナムの住居

海外転職や長期滞在を検討する際、生活の基盤となる「住まい選び」は非常に重要なポイントです。ベトナムでは、外国人向けの住居タイプが多様に整備されており、ライフスタイルや予算に応じて選ぶことができます。今回は、ベトナムでの主な住居タイプとその特徴、家賃相場についてご紹介します。※都市部(ホーチミン・ハノイ)ではこの相場、地方ではさらに安価。

コンドミニアム:設備充実の分譲型マンション

コンドミニアムは、日本でいう分譲マンションにあたる住居タイプで、プール、ジム、セキュリティなどの共用設備が整っているのが特徴です。家具・家電付きの物件が多く、入居後すぐに生活を始められる点も魅力です。

  • 特徴:プール、ジム、セキュリティ、駐車場などの共用設備が整っており、快適な生活が可能。

  • 家賃相場:1ベッドルームで700~1,200 USD、2ベッドルームで1,000~2,000 USD程度

  • 契約期間:1年以上の長期契約が一般的

  • 備考公共料金(電気・水道・管理費など)は別途支払いが必要な場合が多い。

ローカルアパートメント:コスト重視の選択肢

ローカルアパートメントは、コンドミニアムと似た間取りながら、共用設備がない分、家賃が抑えられるのが特徴です。セキュリティやサービス面ではやや劣るものの、コストパフォーマンスを重視する方に人気です。

  • 特徴:共用設備は少ないが、間取りは広めで家賃が抑えられる。オーナーとの直接契約が多い。

  • 家賃相場:250~600 USD程度

  • 注意点:物件ごとに設備や管理状況に差があるため、内見は必須。

1ルームアパートメント:単身者向けの経済的な選択

一軒家を改装して、各階や各部屋を単身者向けに貸し出すタイプの住居です。ステューディオタイプ(ワンルーム)で、必要最低限の設備が整っているため、初めての海外生活にも適しています。

  • 特徴:一軒家を改装したワンルームタイプ。必要最低限の設備が整っており、初めての海外生活にも適している。

  • 家賃相場:300~500 USD程度。

  • 備考:掃除・洗濯サービスが付く物件もあり、コストパフォーマンスが高い。

サービスアパートメント:家具・家電・サービス付きで快適

サービスアパートメントは、家具・家電が完備され、掃除・洗濯などのサービスが週3~4回提供される住居タイプです。短期滞在や初めての海外生活にも適しており、法人契約での利用も多く見られます。

  • 特徴:家具・家電完備に加え、掃除・洗濯などのサービスが週数回提供される。短期滞在や法人契約に人気。

  • 家賃相場:単身者向けで200~600 USD、家族向けで700~1,000 USD程度。

  • 備考:光熱費・インターネット代込みの物件も多く、予算管理がしやすい。

外国人に人気のエリア

  • ホーチミン市(District 1, 2, 7):日本人や欧米人が多く住むエリア。日本食レストランやインターナショナルスクールも充実。

  • ハノイ市(Tay Ho, Ba Dinh):湖畔の落ち着いた環境が人気。大使館や外資系企業が多く、治安も良好。

  • ダナン・ニャチャン:リゾート地としても人気。家賃は都市部より安く、自然環境を重視する人におすすめ。

契約時の注意点

  1. 契約書は英語またはベトナム語が基本:内容をよく確認し、不明点は通訳や不動産会社に相談を。

  2. デポジット(敷金)は1〜2か月分が一般的:退去時の返金条件も要確認。

  3. 家具・家電の状態をチェック:入居前に写真を撮っておくとトラブル防止に。

  4. インターネットや電気代の支払い方法:家賃に含まれるかどうかを事前に確認。

ライフスタイルと予算に合わせた住まい選びを

  • ベトナムでは、住居の選択肢が豊富にあり、単身者から家族帯同まで幅広いニーズに対応しています。家賃は日本に比べて割安で、同じ予算でも広く快適な住まいを確保できるのが魅力です。

  • 住居を選ぶ際は、立地、設備、契約条件、管理体制などを総合的に比較し、自分に合った物件を見つけることが、快適な海外生活の第一歩となります。

海外転職:ベトナムの交通事情

海外転職や長期滞在を検討する際、現地での移動手段は生活の快適さを左右する重要な要素です。ベトナムでは、鉄道網がまだ発展途上である一方、タクシーやバイクタクシーが日常の足として広く利用されています。都市部では配車アプリの普及が進み、外国人にとっても使いやすい交通環境が整いつつあります。

鉄道は長距離移動が中心、都市内移動には不向き

ベトナムには、ハノイとホーチミンを結ぶ南北統一鉄道(約1,700km)をはじめとする長距離鉄道がありますが、都市内の移動手段としてはあまり実用的ではありません。ただし、2024年末にはホーチミン市で都市鉄道1号線(メトロ)が開業し、一部エリアでは鉄道による移動も可能になりました。

それでも、鉄道がカバーする範囲は限定的であり、市内の移動には依然としてタクシーやバイクが主力となっています。

タクシーは安価で便利、初乗りは約50〜60円

ベトナムのタクシーは非常に安価で、初乗り料金は5,000〜12,000ドン(約30〜60円)と、日本と比べて格段に安く利用できます。1kmあたりの追加料金は約15,000ドン(約90円)前後です。

配車アプリの普及により、スマートフォンで簡単にタクシーやバイクタクシーを呼べる環境が整っています。

配車アプリの料金は、時間帯・天候・交通状況によって変動する「ダイナミックプライシング」が導入されているため、目安となります。

バイクタクシーはスピーディーで経済的

ベトナムでは、バイクタクシーも一般的な移動手段です。近年はGrabやGojekなどのアプリを通じて、料金が事前に表示される安心なサービスが主流となっています。

バイクタクシーは、渋滞を避けてスムーズに移動できるため、短距離の移動や通勤にも便利です。ただし、ヘルメットの着用は義務であり、安全面には十分な注意が必要です。

都市別の交通事情

  • ホーチミン市:交通量が非常に多く、バイクが主流。メトロ1号線の開業により一部エリアで鉄道利用が可能に。

  • ハノイ市:2021年に都市鉄道2A号線(カットリン〜ハドン)が開業。今後も複数路線の整備が予定されている。

  • ダナン・ニャチャン:公共交通は少なく、タクシーやバイクが主な移動手段。観光地では英語対応の運転手も増加中。

都市部ではアプリ活用がカギ

  • ベトナムでは、鉄道網がまだ発展途上であるため、タクシーやバイクタクシーが生活の足として欠かせない存在です。特に都市部では、配車アプリを活用することで、安全かつ効率的に移動することが可能です。

  • 海外転職や長期滞在を検討する際は、こうした交通事情を理解し、自分に合った移動手段を選ぶことが快適な生活の第一歩となります。​

海外転職:ベトナムの食事

海外転職を検討する際、現地の食文化や物価は生活の快適さを左右する重要な要素です。ベトナムは、日本人の口に合う料理が多く、外食コストも比較的安いため、食生活の面でも人気の移住先となっています。今回は、ベトナムでの食事事情について詳しくご紹介します。

ベトナム料理は日本人の口に合う味付け

ベトナム料理は、フレッシュな野菜やハーブを多用し、油分が少なくあっさりとした味付けが特徴です。フォー(米粉麺)、バインミー(ベトナム風サンドイッチ)、生春巻きなど、日本でもおなじみの料理が多く、日本人にとってなじみやすい食文化といえます。

また、ベトナムは親日的な国であり、日本食レストランも多く進出しているため、現地でも日本の味を楽しむことができます。さらに、欧米料理や韓国料理、中華料理など、多国籍な食文化が都市部を中心に広がっており、食の選択肢は非常に豊富です。​

外食はリーズナブル、屋台グルメも充実

ベトナムでは、外食文化が根付いており、ローカルレストランや屋台での食事は非常にリーズナブルです。以下は、2025年時点の主な食事価格の目安です:

  • フォー(1杯):30,000~105,000ドン(約170~600円)

  • バインミー(1本):15,000~70,000ドン(約85~400円)

  • 屋台の食事(1食):20,000~40,000ドン(約114~230円)

  • ローカルレストラン:50,000ドン(約300円)~

  • 中級レストラン:100,000ドン(約570円)~

カフェ文化も盛ん、コーヒーは100円台から

ベトナムは世界有数のコーヒー生産国であり、カフェ文化も非常に盛んです。街中にはローカルカフェからおしゃれなチェーン店まで多くのカフェがあり、ベトナムコーヒー(カフェスアダー)やエスプレッソが100~300円程度で楽しめます

  • コーヒー(1杯):12,000~55,000ドン(約70~310円)

  • ミネラルウォーター(500ml):5,000~8,000ドン(約28~45円)

日本食レストランも充実、価格はやや高め

  • 都市部には日本食レストランも多く、ランチは6万~20万ドン(約340~1,100円)、ディナーは10万~50万ドン(約570~2,800円)が相場です。

  • 現地の物価に比べるとやや高めですが、日本と同等の味とサービスが受けられるため、在住日本人にも人気です。

食の選択肢が豊富で、コストパフォーマンスも良好

ベトナムは、食の多様性と価格のバランスが非常に良い国です。ローカルグルメを楽しみながら、時には日本食や欧米料理で気分転換も可能。外食中心でも生活費を抑えられるため、食生活の面でもストレスの少ない海外生活が実現できます

海外転職:ベトナムの医療

近年、日系企業の進出やリモートワークの普及により、ベトナムで働く日本人が増加しています。ホーチミン市やハノイ市などの都市部では、日本人駐在員やその家族が安心して生活できる環境が整いつつありますが、医療体制については事前の理解と備えが重要です。

外資系病院で日本語・英語対応が可能

ベトナム国内には、フランス系、シンガポール系、タイ系などの外資系病院が複数存在し、これらの医療機関では日本語通訳や英語対応が可能な医師が常駐しています。これらの病院では、一般的な内科・外科診療から、健康診断、予防接種、小児科、婦人科など幅広い診療科目に対応しており、日常的な医療ニーズには十分応える体制が整っています。ただし、こうした日本語対応は主に都市部に限られており、地方ではベトナム語のみの対応となるケースが多いため、注意が必要です。

高度医療は国外搬送が必要な場合も

一方で、がん治療、心臓外科手術、脳神経外科などの高度な医療が必要と判断された場合、ベトナム国内では対応が難しいケースもあります。その際は、医師の判断により、タイのバンコクやシンガポールの専門病院へ搬送されることになります。このような事態に備え、海外搬送費用をカバーする医療保険への加入が強く推奨されます。搬送費用は数百万円に及ぶこともあり、保険未加入の場合は大きな経済的負担となる可能性があります。また、ベトナムでは支払い能力の確認が取れないと治療が受けられないケースもあるため、保険証やクレジットカードの携帯も重要です。

保険は日本・現地の両方で選択肢あり

日本国内で海外駐在員向けの医療保険に加入して渡航するのが一般的ですが、現地での更新が難しい場合や、個人で渡航したフリーランス・ノマドワーカーなどは、ベトナム国内の保険会社が提供する外国人向け医療保険に加入することも可能です。現地保険は比較的安価で加入できる一方、補償範囲やサービス内容に差があるため、契約前に十分な確認が必要です。特に、外資系病院での診療がカバーされるか、キャッシュレス対応が可能か、海外搬送が含まれているかなどが重要なポイントとなります。

医療体制の理解と保険の備えが安心生活の基盤に

ベトナムでは、都市部を中心に外国人向けの医療体制が整いつつありますが、万が一の事態に備えた保険の加入と、医療機関の選定は、安心して暮らすための重要な準備です。海外転職や長期滞在を検討する際は、医療事情についても十分に理解し、適切な備えを行うことが求められます。​

海外転職:ベトナムの教育事情

海外転職や家族帯同での移住先として人気が高まるベトナム。ホーチミン市やハノイ市などの都市部では、教育環境も年々整備が進んでおり、日本人家庭にとっても安心して子育てができる環境が整いつつあります。

幼稚園から中学校までは日系校も充実

ベトナムには、ホーチミン市とハノイ市にそれぞれ日本人学校が1校ずつあり、日本の学習指導要領に基づいた教育を受けることができます。日本語での授業が行われるため、帰国後の学力のギャップが生じにくく、日本語環境を維持したい家庭にとっては大きな安心材料です。日系の幼稚園の月額費用はおおよそ8万5,000円から、小学校は約7万5,000円からと、日本国内の私立校と同程度、あるいはやや高めの水準となっています。

インターナショナルスクールは選択肢豊富

英語を中心とした教育を希望する家庭には、インターナショナルスクールという選択肢もあります。ベトナムには、イギリス式、アメリカ式、IB(国際バカロレア)など、さまざまな教育プログラムを提供する学校があり、国際的な進学を視野に入れた教育を受けることができます。ホーチミン市では、2区や7区を中心に10校以上のインターナショナルスクールがあります。インターナショナルの幼稚園は月額10万〜15万円、小学校は15万〜25万円程度と、日系校に比べてやや高額ですが、英語力の習得や多国籍な環境での学びを重視する家庭には人気があります。年額では100万〜300万円程度が相場です。

高校以上はインターナショナル校のみ

注意すべき点として、ベトナムには日本人学校の高校が存在しないため、中学卒業後はインターナショナルスクールへの進学が基本となります。IBやAレベル、APなどの国際的なカリキュラムを提供する学校が多く、将来的に海外の大学進学を目指す生徒にとっては有利な環境です。ただし、授業はすべて英語で行われるため、一定の語学力が求められます。日本語での学習を継続したい場合は、日本への帰国やオンライン学習、日本人補習校との併用を検討する家庭も少なくありません。​

学校選びのポイントと進路の選択肢

学校選びでは、子どもの年齢や性格、将来の進路を見据えた判断が重要です。日本人学校は日本語環境を維持しやすく、帰国後の進学にもスムーズに対応できます。一方、インターナショナルスクールでは、英語力の習得やグローバルな視点を育むことができ、海外大学への進学にもつながります。また、海外での教育経験を活かして「帰国子女枠」で日本の大学に進学するケースも増えており、進路の幅が広がる点も大きなメリットです。

海外転職:ベトナムの生活費シミュレーション

月収1,500米ドルでベトナムに単身滞在する場合の生活費 ※USD=米ドル / 1USD=約145円(2025年5月現在)

海外転職先として注目を集めるベトナム。物価の安さが魅力とされる同国ですが、実際に現地で生活する場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか。

内訳

米ドル / 月

住居費(1Rサービスアパートメント)

500

食費

300

光熱費・水道費

50

通信費(携帯電話、インターネット)

50

その他雑費・交際費等

300

貯金

300

1,500

月収の20%を貯蓄に回せるのは、物価の安いベトナムならではのメリットです。

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