海外転職:韓国の就労ビザ/滞在資格
韓国の就労許可(Work Visa)
韓国で働くためには、就労ビザの取得が必要です。ビザの種類は職種や雇用形態によって異なり、それぞれに発給条件が定められています。
主な就労ビザの種類と概要
ビザ種類 | 対象者 | 主な特徴 |
D-7(駐在ビザ) | 日本本社から韓国現地法人へ派遣される駐在員 | 駐在員事務所・支店などに勤務。1年以上の同職種経験が必要。 |
E-2(会話指導ビザ) | 語学教師(主に英語) | 語学学校や教育機関での語学指導に従事。 |
E-5(専門職業ビザ) | 弁護士・医師・会計士などの国家資格保有者 | 韓国での専門職業活動が可能。 |
E-7(特定活動ビザ) | 専門知識・技術を持つ外国人 | 最も一般的な現地採用向け就労ビザ。 |
F-4(在外同胞ビザ) | 日本国籍の在日韓国人 | 単純労働を除き、就労制限がほぼなく、自由に働ける。 |
※E-7ビザの対象職種は、法務部が指定する「管理職・専門職・準専門職・技能職」などに分類され、職種ごとに審査基準や雇用推薦書の要否が異なります。
E-7ビザ(特定活動ビザ)の詳細
E-7ビザは、韓国での現地採用を希望する外国人にとって最も一般的な就労ビザです。以下のいずれかの条件を満たす必要があります。また、対象職種は管理職・専門職・準専門職・技能職など多岐にわたり、法務部が指定する職種に限られます。
関連分野の修士以上の学位を保有
関連分野の学士+1年以上の実務経験
関連分野での5年以上の実務経験
F-4ビザ(在外同胞ビザ)
日本国籍の在日韓国人の方は、F-4ビザを申請することで、就職活動や就労に制限なく働くことが可能です。単純労働を除き、ほぼすべての職種での就業が認められています。
ビザ取得の流れ(一般的な手順)
雇用先企業が「査証発給認定書」を申請
韓国出入国管理事務所にて、企業が申請。本人がビザ申請
日本国内の韓国大使館または領事館にて、必要書類を提出。ビザ発給・入国
ビザを受領後、韓国に入国し、就労開始。
注意点と最新情報の確認
ビザの発給条件や対象職種は随時改正される可能性があります。
最新情報は、韓国出入国管理局(HiKorea)や韓国大使館の公式サイトで確認することをおすすめします。
特にE-7ビザは、職種ごとの審査基準や雇用推薦書の提出要件があるため、企業側と連携して準備を進める必要があります。
海外転職:韓国で求められる英語力・語学力
近年、韓国では日本人の採用ニーズが高まりを見せています。製造業をはじめ、IT、バイオ、ゲーム業界など多岐にわたる分野で、日本での経験や語学力を活かせるポジションが増加しています。今回は、韓国で求められるスキルや人物像について、業界別に詳しくご紹介します。
技術職:語学力よりもスキル重視の傾向
エンジニアやIT技術者などの専門職では、語学力よりも技術スキルが重視される傾向があります。特に、募集企業に日本語堪能なスタッフがいる場合や、通訳がつく環境では、韓国語が話せなくても業務が可能なケースも見られます。
ただし、社内コミュニケーションや日常生活においては、韓国語ができることでよりスムーズに業務を進められるため、一定の語学力があると安心です。
非技術職:ビジネスレベルの韓国語が基本
営業、事務、マーケティングなどの非技術系職種では、ビジネスレベルの韓国語が求められることが一般的です。社内外のやり取り、会議、資料作成などで韓国語を使用する場面が多く、読み書き・会話の総合的な語学力が必要とされます。
英語力:グローバル企業では高評価
日系企業であっても、韓国以外の海外拠点とのやり取りが発生することがあり、英語力があると評価が高まる傾向にあります。特に外資系企業やグローバル展開を進める韓国企業では、英語が社内共通語となっている場合もあり、英語でのコミュニケーション能力が求められることもあります。
日本語:通じる場面もあるが過信は禁物
韓国には日本語が話せる人材も多く、日系企業や観光業界では日本語が通じる場面もあります。しかし、すべての韓国人が日本語を話せるわけではないため、韓国語や英語での対応力があると、より幅広い業務に対応できるでしょう。
海外転職:韓国で求められるスキルと人物像
韓国では、製造業からIT、バイオ、ゲーム業界まで幅広い分野で日本人の採用ニーズが高まっています。ここでは、韓国で求められるスキルや人物像を職種別にご紹介します。韓国での転職を検討する際は、自身のスキルや経験がどの業界・職種にマッチするかを見極め、ビザの条件や語学力も含めて総合的に準備を進めることが成功の鍵となります。
韓国メーカーでの技術職に高い需要
韓国の大手・中堅メーカーでは、水溶性切削油、コーティング材、ウレタン、MEMS、プラント設計など、特定分野の技術実務経験を持つ人材に対する需要が根強くあります。特筆すべきは、年齢にとらわれない採用姿勢で、定年退職後のベテラン技術者が再雇用されるケースも見られます。経験重視の傾向が強まっていることがうかがえます。
日系製造業では業界経験者が有利
韓国に進出している日系企業の多くは、電気・電子、化学、素材、機械、自動車部品などの製造業です。営業、技術営業、FAE(フィールドアプリケーションエンジニア)、品質管理、サービスエンジニアといった職種での採用が活発で、業界経験者は特に歓迎されています。
R&D分野でも採用拡大
化学・素材系企業が韓国に研究開発拠点を設ける動きが進んでおり、研究職や開発職の求人も増加傾向にあります。日本での研究経験や理系バックグラウンドを持つ人材にとっては、韓国でのキャリア形成のチャンスが広がっています。
IT・WEB・ゲーム業界の進出が加速
日系のWEBサービス企業やゲーム開発会社が韓国市場に進出する中で、プロダクトマネージャー、アプリ開発、QA(品質保証)、事業企画、マーケティングなどの職種で日本人の採用が進んでいます。日本市場との連携や日本語対応が求められる場面も多く、語学力と業界経験の両方が評価されます。
バイオ・製薬・CRO業界でも幅広いニーズ
データマネジメント、CRA(臨床開発モニター)、薬剤師、研究職、営業職など、バイオ・医薬分野でも人材需要が高まっています。特にグローバル展開を進める企業では、日本人の専門性が重宝されています。
間接部門でも日本語対応人材に注目
経理・人事・総務などのバックオフィス部門でも、日本語対応が可能な人材へのニーズは依然として高い状況です。日系企業では、日本本社とのやり取りや書類対応が求められるため、日本語スキルと業務経験の両方が評価されます。
新卒・理系人材にもチャンス
経験がない新卒でも、理系専攻者であれば技術職や研究職でのポテンシャル採用が期待されています。韓国企業は、将来性のある若手人材の育成にも積極的です。
ビザ保有者は就業しやすい傾向
F-4(在外同胞)やF-6(配偶者)などの就労制限が少ないビザを保有している人材は、企業側にとって採用しやすく、就業機会が広がっています。ビザの種類によっては、就労許可の手続きが不要な場合もあり、採用のハードルが下がる要因となっています。
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