【マレーシア】経理・財務職の転職市場動向

1）マレーシアにおける経理・財務職のトレンド

これまでマレーシアにおける経理・財務職は、日系企業からの求人が中心でしたが、近年では外資系企業のシェアードサービスセンター（SSC）やグローバルビジネスサービス（GBS）からの求人も増加し、現在ではほぼ半々の割合となっています。

また、マレーシアには日本語・英語ともに堪能で優秀なローカル人材が多く、日本人限定のポジションは徐々に減少傾向にあると言えるでしょう。

2）求められる人材像

日系企業では、業界を問わず経理・財務の管理や日本本社への報告業務が中心です。一方、外資系企業では、主にメーカーや商社のSSC・GBSにおいて、日本法人の経理・財務業務の一部を担うポジションが多くなっています。

そのため、海外での英語を使った経理・財務経験がある方はもちろん、日本国内で海外子会社の管理や外資系企業での英語業務経験がある方も高く評価されます。

3）職務内容の違い

日系企業の場合：

• マレーシア法人の経理・財務を統括し、日本本社への報告

• 本社からの指示を現地に浸透させる管理職（マネージャー〜CFOクラス）が中心

• 主な業務：予算編成、予実差異分析、連結決算、本社報告、ローカルスタッフの指導・管理、原価計算（特に製造業）

外資系企業（SSC・GBS）の場合：

• 日本法人の売掛・買掛管理、総勘定元帳、給与計算、経費精算、財務分析など

• 業務は分業化されており、特定領域に特化したポジションが多い

その他のポジション：

• 日系会計事務所での会計コンサルタントやコーディネーター

• 記帳代行、税務、会社登記、就労ビザ取得、M&A支援など

• 公認会計士資格（日本・米・英・豪など）またはそれに準ずる経験・取得予定が求められる

4）必要なスキル・経験

経理・財務スキル

• 日系企業では、管理職として経理・財務全般を担える経験が必須（目安：5〜10年）

• 製造業では原価計算の経験が特に重視される

• 外資系では、1〜2年のジュニアレベルから5〜8年のマネージャーレベルまで幅広い

• デジタル化が進む中、変化に柔軟に対応できる力や、社内外との円滑なコミュニケーション力も重要

英語力

• 経理用語を含む業務上のやり取りが可能なレベルの英語力は必須

• ネイティブレベルは不要だが、読み・書き・会話すべてにおいて正確な意思疎通が求められる

• 特に外資系では、英語でのトレーニングや報告が日常的に行われる

5）当社を利用するメリット

日本人限定の経理・財務職の求人は減少傾向にあるものの、日本語でのやり取りが可能で、日本人の働き方や価値観を理解している人材は依然として重宝されています。

当社では、既存の求人をご紹介するだけでなく、企業と積極的にコミュニケーションを取り、ポジションの新規提案も行っています。マレーシアでのキャリアを検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。​