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【インド】デリーとグルガオンでの物件探し

インドで新たに生活を始める方にとって、悩みのタネの一つが住まい探しです。最近では、ソーシャルメディアのグループや家探しアプリを活用して物件を決める日本人も増えてきました。

インドの家探し:人気エリア

多くの日系企業が北インドのデリーおよびグルガオンに拠点を構えています。1981年にスズキ自動車がインドに進出して以来、インドに進出した日系企業の拠点数は2022年10月時点で4,901拠点に達しています(JETRO・在インド日本国大使館調べ)。2025年時点では、進出企業の77.7%が黒字化しており、今後1〜2年で事業拡大を検討している企業は80.3%に上るなど、非常に好調な状況が続いています。

パンデミックを経て人の往来も徐々に回復し、出張者や駐在員の数も戻りつつあります。インドでは都市開発が現在も進行中であり、家賃は毎年5%〜10%程度上昇する傾向があります。特に人気エリアのコンドミニアムでは、上昇幅が大きくなることもあります。

デリー

デリーには各国の政府機関や大使館が集まっており、北インドの中でも歴史ある開発拠点です。日本人に人気のエリアとしては、グレーター・カイラシュディフェンス・コロニーバサント・ビハールが挙げられます。これらの地域は比較的静かで落ち着いた住環境が整っているのが特徴です。

グレーター・カイラシュ
  • 南デリーに位置し、生活利便性が高い

  • 地元の人々に親しまれているマーケットがある

  • おしゃれなレストランやパブが多く、生活に彩りを添える

ディフェンス・コロニー
  • 静かで落ち着いた街並み

  • 昔ながらの地域コミュニティが残っており、温かい雰囲気

  • メトロのラジパット・ナガル駅まで徒歩圏内で交通の便も良好

バサント・ビハール
  • 各国の大使館が集まるエリアで、西洋人居住者が多い

  • アパートよりも一軒家の物件が多く、ゆとりある住環境

  • 政府関係者や銀行勤務者など、比較的安定した職業層が多く住む

グルガオン

北インド最大のビジネス都市、グルガオンは、マルチ・スズキ社が工場を設立したことをきっかけに開発が進んだ、比較的新しい都市です。現在も居住エリアは日々拡大しており、工事していない景色を見つける方が難しいほどの建設ラッシュが続いています。

決して広くはないグルガオンですが、地価の高騰に伴い、日本人に人気のエリアは年々変化している印象です。以前は、日本食レストランや食材店が入ったモールがあるゴルフコースロード沿いが定番の人気エリアでしたが、2025年現在では、開発が進むゴルフエクステンションロード周辺に引っ越す日本人が増えています。

モールの近くという立地は日用品の買い物がしやすいというメリットがありますが、高速デリバリーサービスの普及により、住まいを決める際の優先順位として「モールへの距離」は以前ほど重視されなくなってきています。

現在の主な開発エリアは以下の通りです:

  • ゴルフコースロード(DLF Park Place、The Belaireなどが位置)

  • ゴルフエクステンションロード(新興住宅地が急速に拡大中)

  • MGロード(商業施設が多く、交通アクセスも良好)

  • ソナロード周辺(比較的手頃な価格帯で、開発が進行中)

都市化が加速するインドでは、これらの居住エリアは今後さらに広がっていくことが予想されます。

インドの家探し:人気物件

デリー

デリーの物件は、一軒家タイプのほか、3~4階建てのアパートが多く、大家が同じ建物に住んでいるか、近所に住んでいるのが特徴的です。1フロアに1世帯が住むのが一般的で、アパート暮らしでありながら一軒家のような落ち着きがあります。

グルガオンの高層ソサエティ物件に比べるとこじんまりとした印象になりますが、窓やバルコニーが大きく開放的で、パーソナルな空間を感じられるのが魅力です。

デリーの物件は多くが家族向けのサイズで、通常は3BHKから4BHK、1,500〜2,000sqft以上が標準です。大家が同じ建物内に住んでいる場合、トラブル時にすぐ対応してもらえるという安心感もあります。

何かと不便の多いインド生活ですが、近くに信頼できる人がいると、より安心して暮らせそうですね。

グルガオン

グルガオンでは、人気物件の賃料が上昇傾向にあり、特に注目されている新築物件では、家賃が前年比で20〜30%上昇するケースもあります。一方で、開発エリアが拡大しており、新築物件に比較的リーズナブルな価格で住めるのは大きな魅力です。

近年、駐在員に特に人気なのが、ゴルフエクステンションロードに位置する「M3M Golf Estate」です。ここでは、インドでは珍しいメゾネット(デュプレックス)タイプの部屋もあり、単身赴任者にも快適なサイズの住まいが見つかります

  • 3BHKの参考賃料:約16万〜20万INR(約28.8万〜36万円)

  • 4BHKの参考賃料:約24万〜28万INR(約43.2万〜50.4万円)

M3M以外にも、ゴルフエクステンションロード沿いには日々新しい物件が建設されており、これからグルガオンに引っ越しを予定している方には要注目のエリアです。

また、現地採用の方には、ゴルフコースロード両脇のエリアやガレリアマーケット近辺にある1BHKのアパートが人気です。日用品の買い物に便利な立地でありながら、高速デリバリーサービスの普及により、モールへの距離は以前ほど重視されなくなってきています

グルガオンに住む日本人が選ぶ物件の特徴

日本人が選ぶ物件は、大きく以下の2タイプに分けられます:

① ソサエティタイプ(高層住宅)

  • 主に3BHK〜4BHKの広い間取りで、家族連れに人気

  • ジム、プール、レストラン、クラブハウスなどの共用施設が充実

  • 敷地内で娯楽や運動が完結できるため、外出が難しいインド生活では重宝されています

② アパートタイプ(低層住宅)

  • 1BHK〜2BHKが中心で、単身者や現地採用者に人気

  • デリーの物件と同様、大家が同じ建物内に住んでいることも多く、安心感がある

  • 住人の多くがローカルで、よりインドらしい生活を体験できるのも魅力です​

インドの家探し:家賃相場

2025年の為替レート(1 INR = 1.70円)を用いて換算した、デリーおよびグルガオンの最新の家賃相場(日本円換算)です。

デリー​

エリア名

家賃(月額)

家賃(月額)JPY

グレーター・カイラシュ

125,000 - 175,000

約 212,000 - 298,000 円

ディフェンスコロニー

150,000 - 200,000

約 255,000 - 340,000 円

バサント・ビハール

250,000 - 350,000

約 425,000 - 595,000 円

​グルガオン​

エリア名

家賃(月額)INR

家賃(月額)JPY

ゴルフコースロード ソサエティ3BHK@パークプレイス

165,000 - 175,000

約 280,000 - 298,000 円

ゴルフコースロード アパート

30,000 - 50,000

約 51,000 - 85,000 円

MGロード ソサエティ3BHK@Vilas

130,000 - 140,000

約 221,000 - 238,000 円

MGロード アパート

30,000 - 50,000

約 51,000 - 85,000 円

ゴルフエクステンションロード ソサエティ3BHK@M3M Golf Estate

185,000 - 190,000

約 315,000 - 323,000 円

ゴルフエクステンションロード アパート

20,000 - 30,000

約 34,000 - 51,000 円

ソナロード ソサエティ3BHK@Central Park 2

135,000 - 145,000

約 229,000 - 246,000 円

ソナロード アパート

20,000 - 30,000

約 34,000 - 51,000 円

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インドの家探し:コーリビングスペース

コリビングスペースとは、大人数で一つの空間に住みながら、互いに刺激を受け合い、働き、生活する新しい住居スタイルです。コワーキングスペースとシェアハウスを融合させたような空間で、インドでは都市部の人口増加や地価高騰を背景に、若年層を中心に急速に普及しています

なぜインドで注目されているのか?

インドの都市部では、2LDKのような家族向け物件が主流で、新卒や大学生は学生寮やシェアハウスに住むのが一般的です。しかし、単身者向け住居の不足が深刻化しており、コリビングはその解決策として注目されています。

コリビングは、比較的安価で都市部に住めるだけでなく、若い世代のライフスタイルに合った柔軟な住環境を提供することで、需要が高まっています。

コリビングスペースの特徴

1. 炊事・洗濯・掃除がすべてサービスに含まれる

  • 平日は朝晩、週末は三食の食事付き(ビュッフェ形式)

  • 毎日ハウスキーピングによる部屋の清掃

  • 洗濯は乾燥・畳みまで対応

  • 自分の時間が増え、生活が非常に快適

2. 充実した共用設備

  • 24時間利用可能なジム、スタジオ(ヨガ・ズンバなど)

  • シネマルーム兼カラオケスペース(プロジェクター・スピーカー完備)

  • ゲーム機、ビリヤード台、軽食販売のキオスクなど

  • 建物内で「衣・食・住・娯楽」が完結

3. 高いセキュリティ

  • 24時間体制の警備

  • 顔認証システムによる入退室管理

  • 入居者以外はアプリによる招待がないと入館不可

4. 交流のしやすさ

  • 20〜30代前半が中心の入居者層

  • 同世代との交流が活発で、休日には映画や食事に出かけることも

  • 英語力向上やインド文化への理解にもつながる

家賃と費用感

※2025年の為替レート(1 INR = 1.70円)を用いて換算

  • 1人部屋の相場:20,000〜40,000 INR(約34,000〜68,000円)

  • シェアルームの相場:8,000 INR〜(約13,600円〜)

  • サービス込みの物件では、月額25,000 INR(約42,500円)前後で提供されるケースもあり、コストパフォーマンスは非常に高いです。

  • 初期費用の例:家賃1ヶ月分+敷金+日割り家賃+手数料(合計約74,000 INR=約125,000円)

  • 支払い方法:オンライン決済可、日本のクレジットカードも使用可能​

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